海を走る氷の馬

この世の楽しそうなこと全て体験しないと気が済まない

ここまで晴れなくてもよかった

早く選ばれて誰かのものになりたいの私は。

そう思い続けて二十余年、やっと昨日入籍してきて心からほっとしてる。

結婚がゴールじゃないとはよく聞くけれど、私にとっては紛れもなくひとつのゴールで、やったー!ファイナリーここまで〜!!みたいな喜ばしさがある。

もうほんとに結婚以外したくなかった。彼氏がいなくても毎日楽しくて仕事も頑張ってて仲良くしてくれる友達もいて愉快に暮らしているので、ぼんやりしてたらこのままでもなんら困らない。私は何不自由なく、むしろ標準より裕福な家庭で育ち家族に一切の不満がないが故、家族は常に一番大切なもので、ファザコンとかマザコンならぬファミコン?なんですよね。ファミリーコンピューター。だからお父さんとお母さんとお姉ちゃんが百年生きてくれるんなら結婚なんてしなくていいけど、親は先に死んじゃうし、お姉ちゃんは結婚しちゃったし。私は私で自分の家庭を持ちたい、持たなきゃ、という半ば強迫観念に駆られていたので、「結婚なんて別にしなくてもいい」「結婚したくない」と思ったことがマジで一度もない。子供も欲しいし。それに加えてどうしても劇的にモテない、とにかく男の人から選ばれない人生だったので、誰か〜!!誰か早く〜!!!二十代の正社員ダブルインカムオッケーで〜〜〜す!!!みたいな旗を振りかざしながら婚活市場であらゆる術を試しました。

結局お見合いで知り合った人と結婚するんだけど、こんなにもときめかないまま結婚するのめっちゃ自分っぽいなと思ってややウケな状態ではあります。彼氏だと思うと面白みのない男の子だけど旦那さんになったら安心なタイプ。とってもまじめでややもすると愚直。なんか生まれたてのアンドロイドみたいなかんじで、コンピューターは高性能なんだけどまだアプリが野球とポケモンしか入ってないのでこれからがんばってインストールしていきたい所存です。

 

この先の人生で身を焦がすほどの大恋愛をすることが果たしてあるのか?と何度も考えた。お姉ちゃんに子供が生まれた時は「やっぱり本当に好きな人とじゃないとこんな大変なことできないのでは!?」と思ってすごい心が揺れたし、彼の方は今まであんまり彼女とかいなかったタイプなので、はじめて見た動くものを親と思う雛鳥のような状況になっているのでは…?別にこの人は私じゃなくてもいいのでは…?みたいなことを考えたりと、あー私にもこういうウェットな部分はあるんだなーと新発見だった。

でも仮装が趣味な私のせいで前撮り2回にハネムーンで後撮りまで付き合わされるのに、「君が楽しかったら僕も嬉しいよ」と言ってニコニコしてくれる姿を見て、この人に決めたのは多分間違いじゃないとつい2週間ほど前にようやく思いました。

はーあと15分で挙式会場に行かねば。マジか。ウケる。

 

今日は32℃の夏日だそうです。